新電力会社が相次ぐ倒産?何で電力会社が倒産するの? 〜今さら誰かに聞けないニュース〜


docomoでんきdocomoでんき、グリーン♫グリーン♫ってCMソングを最近よく聞かないですか?

ちょっとノリがいい感じの音楽でついつい口ずさむ…人がいるかどうかは分かりませんが、ここ数年は色んな電力会社が出てきていますね。

『docomoでんき』はNTT docomoが提供する電力サービスになるわけですが、電力の自由化によってこのようなサービスが提供可能になったわけです。

でも、、、

電気って従来からある地域電力会社(岐阜県だと中部電力)が提供してるんじゃないの?

新しく電力会社を立ち上げたところで既存の電力会社よりサービスの質が落ちるだけでは?

そんなことを思っている方もいるかと思います。

僕もそう思っていましたが、『新電力』と呼ばれる会社は電力の自由化以降次々と誕生しました。

ですが、ここ数年は新電力の会社も倒産が相次いでいるそうです。

ほら、やっぱり!と思っちゃったりしますけど、今回はなぜこのような事態が発生しているのかを考えてみたいと思います。


気ままさん
気ままさん

2021年4月の時点で新電力の会社は706社あります。

ですが、2021年度に倒産した会社が14社。廃業・撤退も含めると31社が新電力の市場から姿を消しました。



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電力の自由化とは?

『新電力』といわれる会社は電力の自由化によって誕生しました。

電力は従来の地域電力会社(東京電力や関西電力など)のみが提供できるサービスだったのですが、自由化によって様々な業種が電力事業に参入できるようになったんですよね。

2000年代に入り少しずつ自由化されてきたわけですが、まずは既存の電力会社の役割を3つの部門に切り分けました。

・発電部門(発電所などを持つこと)

・送電部門(会社や家庭などに電力を送電する部門)

・小売部門(会社や家庭などに電気を販売する部門)

の3つです。


電気の自由化はこの3つの部門(役割)を自由化することを指すのですが、現在は発電部門と小売部門の2つが自由化されています。

2016年4月に家庭向けの電力販売(小売部門)が自由化されたことにより、様々な業種の会社が電力の販売をスタートするようになりました。

『電力の自由化』について報道される場合、小売部門の自由化の話が多いかと思います。


新電力とは?

『新電力』は電力の自由化以降に電気事業(小売部門)に参入した事業者のことを指します。

一口に新電力と言っても大きく分けると2種類のタイプの事業者に分けられます。


自前の発電施設を持っている業者

1つ目は自前の発電施設を持っている業者になります。

ガス会社や石油会社などに多いのですが、自前の発電設備を持っていますので電力の販売も可能になるわけです。

自前の発電設備には太陽光や風力や水力などがあるようですよ。

街中や山の斜面で見られる巨大な太陽光パネルは新電力の設備の1つなのかもしれないですね〜

まぁでも、自前で発電設備を持っているわけですから既存の電力会社とほぼ変わらないような気がしちゃいますね。


自前の発電設備を持たない業者

2つ目は自前の発電設備を持たない業者です。

どうやって販売しているの?と疑問に思いますよね。

僕も最初はさっぱり仕組みが分かりませんでしたが、これらの業者は『電力の卸売』をすることで販売しているそうなのです。

・工場などの自家発電で余った電力を買う

・卸電気事業者から電力を買う

・JPEX(卸電力取引所)で電力を買う

このような方法を利用して電力を購入し、販売しているとのこと。


電気の供給に必要な設備を持たないため、そこに必要な経費が必要ありません。その分、電気料金を安く提供できる仕組みになっています。

また、電気料金自体は既存の大手電力会社とさほど変わらなくても、電話料金割引やガス料金割引などのセット割を適用することで、セットでお得になるような業者もあります。

いずれにせよ、多くの業者が電力を販売することで競争が生まれます。

競争することで、企業や家庭は電気代の見直しの幅が広がるというメリットがあります。


送電は大手電力会社の設備を利用する

新電力の仕組みは分かっても、中には『質の悪い電気を提供されるのではないか』とか『すぐに停電してしまうのではないか』と不安に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

最初にも書いたように自由化されているのは『発電』と『小売』の2つのみです。

新電力と電気契約をしても送電は地域電力会社の設備を利用しているため、安心して電力の供給を受けることができます。

ですので、電気の質や供給に関しては心配することはありません。


気ままさん
気ままさん

僕も、電気の供給面が心配というか、仕組みが全くわからずに不思議に思っていました。

送電が大手電力会社の設備であれば安心ですね〜




なぜ新電力会社の倒産や廃業が相次いでるの?

地域電力会社においても電気料金が値上がりし続けている昨今、新電力の会社にもその波はもちろん波及しています。

とはいえ倒産してしまうのはなぜなのでしょうか?

電気が必要ない企業や家庭などあり得ないはずなのに。。。


電気料金を値上げすれば新電力の会社も事業を維持することはできると思います。

ですが、新電力の一番の魅力は『電気を安く提供できること』

エネルギーコストの増大により販売価格が上がってしまっては新電力最大のメリットがなくなってしまいます。

昨今のエネルギー価格が高騰している状況が長い期間続いており、更にはウクライナ情勢など今後も値下がりする材料が乏しいため、新電力が今までの販売価格を維持することができなくなりました。

低価格で販売を続ければ続けるほど新電力の会社は赤字がどんどん膨らんでいくようになってしまい、その結果事業の継続が困難となり撤退するか、最悪の場合は会社が倒産してしまうという事態に陥っているわけです。


尚、このような現象は自前の発電設備を持たない新電力の業者に多く見られる現象となっています。

また、現在新電力の会社によっては新規受付停止をしている業者もあるようですよ。


新電力が倒産したらどうなるの?

さて、ここで気になるのが『新電力の会社と契約していて、その会社が倒産したら電気が止まってしまうのか?』という疑問です。

倒産直後に電気が止まってしまうことはありません。

一定期間はお住まいの地域電力会社の一般プランで電気が提供されるため、安心して電気を使い続けることができます。


ただし、そのまま地域電力会社の顧客に自動的に切り替わるわけではありません。

新電力の会社から供給停止の通知書が届き、期限までに新しい電力会社を探して再契約することになります。

その通知を無視して再契約をしないと、最終的には電気が止まってしまいますので注意が必要です。


電力会社が新規受付を停止している?

『大手電力会社が新規受付を停止』

少し前にこのような見出しが出たのを新聞やニュースで見た方も多いのではないでしょうか。

新電力からの出戻り契約に関して、一部の地域電力会社が新規の受入れを停止すると発表したものですが、これは困ると思った方もいらしゃると思います。

これは一般家庭向けの電気ではなく工場や企業などの『高圧契約』に関するものです。


地域電力会社にもエネルギーコスト増大の波はもちろん波及しています。

その状況で工場などのたくさん電気を使う企業と再契約しようとすると、かなり高い料金設定にしなければ採算が取れない状態になっているとのこと。

顧客側にメリットのある訴求ができないため受入れを停止しているようです。


補足くん
補足くん

大手電力会社には『最終契約保証』という制度があります。

どの電力業社とも契約が成立しない高圧・超高圧の受給者に対して電気の保証をする制度で、通常の料金よりも少し割高になります。


ですが、現状は最終保証契約で提供する料金よりも新規契約で提供できる料金の方が高くなってしまうという現象がおきているようですよ〜


最後に

メリットやデメリットをしっかり検討せずに安易に契約してしまう顧客にも問題があると言ってしまえばそれまでです。

ですが、個人的には発電設備も持たない業者が電気を販売できる仕組みが問題を引き起こしているように感じてしまいますね。


エネルギーコストの増大状況が続いている誤算もあると思いますが、地域電力会社に関して言えば原子力発電所を再稼働することで解決する部分もあると思います。

地震や災害などの有事が起こった際に原発が危険なことは重々承知ですが、再生可能エネルギーの比率が上がってくることと、再生可能エネルギーで安定して電力供給ができるようになるまでは原発に頼らざるを得ないのではないでしょうか。


電気は生活する上で絶対に必要であることは間違いありません。

自由化により価格競争が行われれば私たちにとっては安くなるというメリットがあります。

ですが、何でもかんでも安ければいいという発想もどうなのかなと感じてしまいますね。



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